自転車仲間

自転車仲間の○○さんが、お亡くなりになった。突然のことで、まだ信じられない。
3年前、同じマンションの住人7名で、サイクリング倶楽部を結成した。私はママチャリにしか乗ったことがなかったが、○○さんたちに誘われ、倶楽部に入った。
○○さん宅で、倶楽部の発足について話をした時、一段落すると、「じゃあ、これからちょっと走りましょう」。○○さんの提案で、サイクリングに出かけることになった。その時、私は、はじめてマウンテンバイクに乗った。自分の自転車は持っていなかったので、○○さんの奥様の自転車をお借りした。この辺りの道に詳しい方で、里山のけもの道を10キロほど走った。道なき道を走ったので、今となっては地図を見てもよく分からない。○○さんしか知らない道だ。もう二度と行けない。
○○さんは、倶楽部のなかで、いちばん自転車に乗っており、全国を自転車で走っていた。近所の買い物帰りなどに、自転車で走っている○○さんに会うことも度々だった。
今日、ご焼香に伺った。奥様の悲しみは、私の想像も及ばないほど深いだろう。奥様もおっしゃっていたが、私も、祭壇に手を合わせても、まだ○○さんがいないことが、実感できない。「今度、沖縄へ走りにいきませんか」。最後に会った日の、ちょっとシャイな○○さんの声を思い出す。
心より、ご冥福をお祈りします。

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