史跡と飛行機をめぐるロマンの旅

八王子某所~府中~武蔵国分寺跡~お鷹の道~野川公園~調布飛行場~多摩川サイクリングロード~八王子某所

走行距離 44キロ
積算距離 922キロ

はじめての自転車メンテ
1年ぶりに自転車友だち3人と中距離サイクリングへ行くことに。この1年、20キロも走ってなかった。
久しぶりなので、自転車のメンテからはじめる。タイヤがひび割れて堅くなっていた。まだ使えそうだが、換え時かなと思い、はじめてタイヤ交換をした。慣れた人なら前後輪で30分のところ、私は半日がかり。サイクルコンピューター(距離やスピードを計測できる)も壊れていたので、新しいものに取り替え。
ここまで、自分で自転車をいじったことがなかったので、超不安だった。途中でパンクするかも、車輪外れるかも…と、悪いことばかりが頭に浮かんでくる。前日に、ひとりで、7キロほどテスト走行。タイヤも、サイクルコンピューターも大丈夫みたい?。←まだ不安。

サイクリング日和?
サイクリング当日。くもり。風なし。サイクリングには、最適のお天気。と、この時は思っていた。久しぶりに会う友だちは、みんなあちこちで乗っている様子。1年間、何もしてないのは、私だけなのであった…。だめぢゃんヽ(´・`)ノ

武蔵国分寺跡~お鷹の道
otaka.jpg川沿いのサイクリングロードを走り、まずは北府中方面へ向かう。1時間ほどで、最初の目的地、武蔵国分寺跡へ。聖武天皇の命により、全国各地に立てられた国分寺跡だ。鎌倉時代、幕府討伐を目指した新田義貞の軍勢により焼かれてしまったとのこと。礎石だけが残っていて、広々とした芝生の公園になっていた。こういう公園を、自転車で走るのはなかなか楽しい。そのすぐ近くに、再建された国分寺があった。江戸時代の再建らしいが、立派な木造建築のお寺で、由緒正しそうな佇まいであった。
そして、ここが”お鷹の道”の始点になっている。徳川家の鷹狩り場だったことから、この名前が付けられたようだ。野川の支流のせせらぎに沿って、遊歩道が整備されている。水が澄んで、お魚が泳いでいるのがくっきりと見える。都内で、こんなに水が澄んでいるせせらぎをはじめて見た。水は湧水の池へと流れ込む。この池は「真姿の池」という。池も、水底が見えるほど澄み切っている。池の傍に小さな祠があった。何か曰くがありそうだ…。お鷹の道は、自転車禁止。自転車を引きながら、ゆっくりと散歩した。写真は、お鷹の道。

お鷹の道を抜け、野川沿いのサイクリングロードを走る。木々の新緑が頭上を覆い、適度にオフロードもあり、気持ちいい道だ。この道は、野川公園へと続く。野川公園も広々として、芝生もあり、雑木林もあり、開放感ある公園だった。公園でランチする家族があちこちに。気持ち良さそうでいいなぁ。

調布飛行場
公園を突っ切ると、もう、飛行機のエンジン音がする。すぐそこが調布飛行場だ。この飛行場は、太平洋戦争が勃発のちょっと前、1941年4月に作られた。飛行場跡地の片隅には、戦闘機を格納する掩体壕(えんたいごう)が2つ残っていた。石砂利が混じり、鉄筋もまばらな、何だか粗末なコンクリートの壕だった。爆撃から戦闘機を守るための壕だが、爆弾1発ですぐに破壊されそうな頼りなさである…。戦闘機の大きさなどが、ここから想像できる。
現在、調布飛行場からは新島、大島、神津島行きの不定期便が飛んでいる。

調布飛行場の滑走路のすぐそばに、「プロペラカフェ」というちょっと洒落たカフェがあり、そこで早めのランチをとる。滑走路側は、大きな窓になっていて、小型飛行機が、飛び立つのを眺めながら食事ができる。小さな子どもを連れた親子連れが多く、子どもたちの目は窓に釘付け。私も飛行機好きである。飛行機は、形が美しく、何時間見ていても飽きない。下の写真は、プロペラカフェから撮った写真。
次のサイクリングの打ち合わせをしながら、ゆっくりご飯をいただく。この店は、オムライスと、何日も熟成させたチーズケーキが有名らしい。私は、タコライスとチーズケーキを食べた。うまっー。

chofuhikojo.jpgもしかしたら雨女かもしれない
私たちが、カフェを出た途端、雨がぽつぽつと降ってきた。イヤな予感はしたが、10分もすると、バケツをひっくり返したような土砂降りに。ぎょえっー。こんな雨のなかを走るのは、はじめてである。調布飛行場から住宅街を抜けて、多摩川サイクリングロードへ。よく走っている道だが、雨の中、1本道が延々と長く感じる。防水加工したウィンドブレーカーを羽織ったが、靴はびしょびしょ、パンツまでびしょびしょ状態。休むと体が冷えるので、殆ど休まず、家までまっしぐらだった。途中から、疲れというより、私は、なぜか、すっごくハイになっていた。うほー!すげー!とか、そんな感じ(爆)。

雨の中を1時間ほど走り、無事、ゴール。次のサイクリングの約束をして、解散した。こんな突然の雨になるのも、またサイクリングの面白さだと思わなきゃ。何が何でも、自転車で帰らないといけないの。それがサイクリング。奈良時代の国分寺→江戸時代のお鷹の道→戦時の掩体壕→飛行機と、歴史ロマンをめぐる旅だった。道も気持ちよかったし、雨も経験したし、充実のサイクリングであった。

家へ帰ると、まっしぐらに風呂を沸かし、湯につかったのだった。こんなに気持ちいい風呂は、そうそうないかも。それにしても、車輪が外れなくてよかったよー。

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