X’mas フルーツケーキ

101227cake.jpg前回の「仕込み第2弾」でレポしたが、フルーツケーキを6本焼く。最初の予定は、ブラウンシュガーやアーモンドの粉などを使った、もっと重く、黒っぽい生地のダークフルーツケーキを作るつもりだったが、レシピをいろいろ見ていたら、普通のフルーツケーキの方が簡単で自分好みのような気がしたので、あっさり変更。

クリスマス。大したイベントもない我が家だが、今年はちょっと楽しみだった。6本のうちで、焼き加減が甘くて、一番心配だった1本を切ってみる。写真で見ても分かるけど、上の方、焼きの甘さが黄みがかったムラで、出てますね(汗)。でも、味は、自分で言うのも何だけど、これはおいしいぞ。(*^▽^*)えへ。甘さ控えめで、バターとラムの香りが広がり、大人の味。しっとりとした食感。クランベリーとアンゼリカを別に漬けなおした甲斐あって、赤と緑の色もきれいである。焼きが一番ダメだった1本がこの程度なら、他はもうちょっとマシだろう。自作菓子のなかでは、良いできばえ。
気になるところがあるとすれば、ラム酒のとがった感じが残ってること。フルーツのつけ込み期間が短かったのと、焼き上がり後の熟成が足りないからかもしれない。私程度に酒が飲める(缶ビール1本でふら~)なら大丈夫だけど、お子様はもちろんダメ、お酒が飲めない人もこれだとちょっとキツイかも。一番おいしくなるという2週間から1ヶ月後ぐらい、どう変わるか、待ってみよう。

今回、レシピは次の4つを参考にして、少々アレンジしてみた。

横溝春男 『お菓子とケーキ おいしい生地の基本』,成美堂,2010年10月
小嶋ルミ 『おいしい!生地』,文化出版局,2004年4月
NHKきょうの料理別冊 『つくり続けたいお菓子』,日本放送出版協会,2010年10月
COOKPAD みみよりちゃんのレシピ 「あの店の!フルーツケーキ」

特に、上3つのレシピ本を購入したのは理由がある。それは、バターや粉の混ぜ方が具体的に書かれていたこと。私が持っていた10~20年前のレシピ本には「白くもったりするまで」とか、「切るようにさっくり混ぜる」とかいう表現なのだが、これらのレシピ本は「ハンドミキサー高速で5分」とか、「ゴムべらをこうしてあー動かして、80-110回まぜる」とか、材料の温度管理とか、指示が詳細で且つ具体的。小嶋さんのレシピに至っては、卵78グラム、グラニュー糖137グラムとか…1グラム単位のレシピである。10グラムは誤差の範囲で通してきたがさつな私も、完璧を追求する小嶋さんの姿勢に敬服して、1グラム単位で計測できるデジタル量りを購入したわよ。菓子作りをする人が増えたのか、レシピ本も一昔前とはずいぶん変わったね。
お菓子づくりは熟練者でもないけど、30年近くやってきたので初心者ではないと自分で思っていた。でも、スポンジにしても、パウンドにしても、タルトにしても、レシピどおりに作っても、家庭の味の域をでないのが悩みだった。特に、今回のようなパウンド生地のケーキは、初心者でも失敗は少なく、食べられないほど不味くなることはない。しかし、プロとの差が歴然と出る。慣れてない人が作ったものは、焼き上がりがボソボソで、食感が重く、油っぽい感じがするが、プロのものはふわっと膨らみ、キメが細かく、しっとりして口当たりも軽い。なぜ、プロのような軽さが出ないんだと、いつも悩んでいたが、今回、このレシピのテクニックを見ると、バターや粉の混ぜ方が自己流だったことがわかった。これらを参考にしたことで、家庭味から一歩抜けて、憧れていたしっとりふわっとしたパウンドケーキに近づいた。

お菓子作りブームの波がきそうな予感。今、シフォンケーキと格闘中。失敗3回…。

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