7月の映画鑑賞メモ

9日  原田眞人『クライマーズ・ハイ』(2008年 日本),DVD
御巣鷹山への日航機墜落。群馬県地方新聞社を舞台にスクープを狙う記者達の戦いが描かれる。新聞社の緊迫した様子、事故現場の描写がリアル。社長がエロじじいで、上司は過去の栄光ふりかざして、せこい意地悪で若い芽をつぶして…。大袈裟だけど、たぶん遠からず。日本企業って荒んでる。でも、戦場のような職場で、情熱を注いで仕事する男たちはカッコいい。

12日 ナイト・シャマラン『サイン』(2002年 アメリカ),DVD
ラジー賞常連になってしまったシャマラン(>_<)。この監督は『シックス・センス』以来、オチやどんでん返しを期待されてしまうが、それはちょっと可哀想。謎の正体や伏線がちょっと稚拙かなぁとは思うんだけど、アイディアや、謎への引きこみ、見せ方は実に巧みで、ラストまで引っ張られちゃう。この辺は、他の監督の追随を許さないシャマランの凄さ。

14日 黒沢清『トウキョウソナタ』(2008年 日本),NHKBS録画
現代的一家離散と再生の物語。父親、母親という役割を一生懸命演じるゆえに、大切なことを隠したり、見なかったことにしたり。家族はバラバラ。みんな家を離れてやり直したがっても、結局戻るところは家しかない。哀しくて愛おしい。ラストに救われる。

19日 オリヴィエ・マルシャル『あるは裏切りという名の犬』(2006年 フランス),DVD
ハードボイルド。実話を元にしたという割には、どこかで聞いた台詞、見たシーンと紋切り型。意外な結末も、ぱっとしない。主役の2人、ダニエル・オートゥイユとジュラール・ドバルデューは良かった。

30日 ヘンリー・ハサウェイ『勇気ある追跡』(1969年アメリカ),DVD
西部劇。ビミョー。飽きるほどつまらないわけじゃないんだけど、緊張感、盛り上がりに欠ける。主演のJ・ウェインがやたらカッコ良すぎて、逆にうっとうしいし、父の仇を討つ女の子もジコチューで可愛げがない。駆け出しのデニス・ホッパーが端役で出演していた。若い!、イケメン!、そしてまだ演技がヘタな普通の青年(笑)。
コーエン兄弟が本作をリメイク。『トゥルー・グリット』として、昨年、公開された。この平凡な西部劇を、コーエンがどんな風にアレンジしたのか、比較するのが楽しみ。『トゥルー・グリット』のDVD発売は9月。待ち遠しいぜ!。

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