花いちもんめ謎の歌詞

子供の頃に遊んだ花いちもんめ。そのなかに意味不明の歌詞がはいっていた。

勝ってうれしい花いちもんめ~♪
負けてくやしい花いちもんめ
いっちにっとらー
だんごくってしー
しんがらほっけきょう

あの子がほしい
あの子じゃわからん
そうだんしましょ そうしましょ
ちょっとまーるめ (丸く輪になって相談)

私が子供だった35,6年前、F島でもこの歌詞を歌っていたのは、私が住む町周辺ぐらいだったかもしれない。同世代で、この歌詞を知らない人も多いから。驚いたことに、6才年下の妹はこの歌詞を知らなかった。
しかし、F島で広く歌われていたのは確かなようである。だいぶ昔になるが、神保町の古本市で、正確なタイトルは覚えていないのだが、「Fしまのわらべ歌」とかそんな本を見つけてパラッとめくったところ、花いちもんめにまさにこの歌詞がちゃんと入っていたのだった(この時、この本を買わなかったことをすごーく後悔している)。
これらから推測すると、F島ではこの歌詞が歌われていたが、35,6年前にはこの歌詞が残っている地域はもうだいぶ少なくなっていて、その地域でも30年前ぐらいには廃れたということか。
大人になってから、幼なじみとこの謎の歌詞についてあれこれ考えたことがあった。いっちにっとらっ!と団子を食べたら死んでしまって、死んだら法華経にしなさいという教えなんじゃないか…ということにおちついた。ヾ(–; 勝手に落ち着くな…。

Blogのネタ詰まったなー、どっしよっかなーなんて考えていたら(汗)、ふわ~っとこの花いちもんめ歌が思い浮かんだ。
おおっそうだ。今は昔と違って、グーグル先生がいるじゃないかと、何気にググってみたら、でてきたよ~似たような歌詞が!。びっくりした。まったく同じではないが、九州地方に多く、次いで東京、そして東北地方は見つからなかった。
九州地方では、階段で遊ぶときの歌で、いっちりとらい、とらいとらいとし、ちんがらほっけきょう ですずがなる。あるいは、いっちりっとらい、らいとらいとせ、しんがらほっけきょ ゆめのくに。など。これが東京では手まり歌になり、いっちにっとら、らっきょくってし、しんがらもっちゃっきゃなど。おおー。歌詞が、だんだんF島に近づいてきたぞー、おもしろい。
私の想像だけど、たぶん、九州地方から歌詞がちょっとづつ変わりながら東京、福島あたりまで伝わったのではないかと思う。九州地方には意味の通る歌詞も入っているし、ちんがらほけきょうとは薩摩の方言でもあるらしいから。なんと!、寅さんシリーズでも、2作、8作、9作で「ちんがらほけきょうの唄」という挿入歌が歌われている。

話はちょっと反れるが、中島みゆきが夜会「今晩屋」で手まり歌を作詞作曲している。その歌詞が「来生、来生、来生 来生、来生 前生から今生見れば来生」、読みは「らいしょらいしょ ぜんしょからこんじょみればらいしょ」(うろおぼえ~汗)。
この歌の影響もあってか、「らいと=来渡?」「とらい=渡来?」という言葉が、私の頭のなかで、あの世へ行くことをイメージさせ、「死んだら法華教」はあながち間違いではないんじゃないか?とも思ったが、これはやっぱり深読みだろう。わらべ歌は、響きの面白さが歌になることがあると思う。詰まる音や、ねじれる音で、韻をふむと、テンポがよくて、遊び歌にぴったりである。意味はあまり深く考えない方がいいかもしんない。 

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