ホシノさんレポート

自家製のレーズン(干しぶどう)酵母起こしが失敗つづき。何度やっても同じ。レーズンが一応、発酵することはするが、すぐに発酵が止まってしまう。レーズンが古い(食べるにはぜんぜん問題なし)のが原因ではないか?と推測し、新しいレーズンで仕込んだところ、今度は順調に成長中。

111208hoshino.jpgしかし、自家製酵母ができるまで少なくとも1週間はかかる。その間、以前から気になっていたホシノ天然酵母をためしてみることにした。ホシノさんは、米由来の酵母を、国産の水や麹で育てたという天然酵母。
日本で売られている天然酵母で、いちばん人気である。どのぐらい人気かというと、製菓専門店やネットで簡単に入手でき、ホシノを使ったパンのレシピ本が結構売られていて、ホームベーカリーは殆どの機種でホシノ天然酵母対応の仕様になっており、プロにも使われているぐらいの人気者。一度、堂々と「ホシノ天然酵母使用」と掲げてあるパン屋を見たことあるよ…。

このホシノさん、私の作る自家製天然酵母より、はるかに優秀である(爆)。
自家製酵母に比べると、種おこしがずっと簡単で、短時間でできる。酵母粉末を水とまぜて放置するだけ。自家製酵母が1週間~10日かかるのに対して、ホシノは25度前後で36時間ぐらいで完成。
発酵力も強く、安定しているので、素人でも失敗知らず。しかも美味しい!。自家製酵母に比べると旨みはちょっと劣るが、その分、小麦粉の風味、甘みが引き立つ。生種の状態では日本酒のような匂いがするけど、パンにすると香りもクセも残らない。もっちり感が強いのが特徴。どんなパンを焼いても、弾力のある、日本人好みのもちもちパンになる。とくに食パン、菓子パン、作ったことはないがベーグルなんかにも合うと思う。これは私の好みだが、ハード系パンにはいまいち合わない。ハード系パンはモチモチより、しっとりして歯切れ良いのが美味しいと思うから。(☆補足参照☆)

111209hoshino2.jpg写真は、ホシノで焼いた食パン。このきめ細やかさ、ふんわり感(ちょっと自慢・笑)。オーブンから出した時はちょっと感動ものだった。いままで、自家製酵母でも、ドライイーストでも、こんなにふっくらしたパンが焼けたことないもの。もちっとして、甘みがあり、おいしい。私の腕が急に上達したわけでないから、酵母の違いだけで、仕上がり、味がこれだけ変わることに驚いた。

こんなに優秀なら、これからホシノさんでいこう、かなぁ~と心が動いたが、できの悪い子ほど可愛いというか、つまらない意地もちょっとあって、やはり自分の育てた酵母で、おいしいパンが焼けるようになりたいと思う。自家製酵母が、世話がやけるけど自分好みに染められる年下の恋人なら、ホシノさんはたまーに遊んでくれる、何でもそつなくエスコートしてくれるおじさまって感じかな(笑)。

ほんのちょっとの手間と時間で、だれでも失敗なく、おいしい天然酵母パンをつくることができる。今回トライしてみて、ホシノさんの人気のヒミツが分かったような気がした。

(☆補足☆)ホシノ天然酵母には私が今回ためした「ホシノ天然酵母パン種」以外にも、いくつか種類があって、フランスパン用の「ホシノ天然酵母フランスパン種」、欧風固焼きパンに適しているという「ホシノ天然酵母ぶどう種」というのも売られている。ハード系パンを作る場合はこれらを使った方が、美味しくできるかもしれない。ホシノ天然酵母HP参考

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