思い出の食器

1950-60年代に作られたノリタケのBlueWaltzというシリーズ。グレーを基調にし、ブルーとピンクの小花の唐草模様。プレート、シュガーポット、ティーカップ、マグカップ、そしてミルクポット。ヤフオクですこしずつ揃えた。

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このBlueWaltzシリーズは、大昔に実家で使っていた洋食器で、母がひと揃い、嫁入り道具として持ってきたものだった。日常的に使っていた上に、我が家は私を含め特別にがさつな人たちの集まりだったので(笑)、使っているうちに一つ、また一つと壊れていき、私が家を出る頃には模様が剥げたプレートが2,3枚残っていただけだった。今はもうそれも残ってないと思う。

ある日、古道具屋さんのBlogを見ていたら、この食器の写真がupされていて、わぁ懐かしい!と感激した。子供の頃はずっと古くさいデザインだと思ってたけど、数十年経って再会してみると、昭和レトロっぽくて、なかなか素敵な器に思えてくるから不思議だ。ヤフオクで探してみると、出品数は少ないけど、あることはある。そんなに高くもない。安く出ているものを見つける度に落札していった。平均200-300円、シュガーポットだけは500円。幸いライバルもいなくて楽勝だった。
そして、これは予想もしなかったんだけど、実際に手にとってみると、昔の食卓の風景まで甦ってきたんである。当時ノリタケは高級な食器だったと思うけど、この皿に盛られていたのは特別な料理ではなくて、野菜炒めだったり、カレーだったり、トンカツが山盛りになってたなぁとか、パンやケーキを食べる時は、いつもこのカップとシュガーポットが置かれていたなぁとか、この食器には似合わない丸い卓袱台だったなぁとか、じーちゃん、このシュガーポットから砂糖をすくって、よくトーストに塗ってたなぁとか、そんなことまで。

私も食器は好きでちょいちょい買ってしまうけど、高価な食器は棚の奥~に仕舞いっぱなしで、日常的には雑貨屋で買ったものを使っていたりする。実家にあったBlueWaltzは、ちぐはぐな料理をのせられたり、手荒く扱われていたかもしれないけど、毎日のように20年近くも使われていたわけで、仕舞いっぱなしの食器よりは幸せな食器人生?だったかもな…とも思う(笑)。
これも何かの縁かもしれない、大切に使おう。まずはプレートにカレーを盛ってみたいな、子供の頃に食べた甘口でトロッとした「ヒデキカンゲキ!」appleみたいなやつ。

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