コスモスなどやさしく吹けば死ねないよ 鈴木しづ子
コスモスを見ると条件反射的に思い浮かんでしまう俳句。この俳人は1952年、2冊目の句集を出版後、消息不明となった。「落暉美し身の系累を捨てにけり」。波瀾万丈の人だけど、ここまで縁を絶つ覚悟があるって、どんな理由があったんだろうと思う。
あ、でも今日は俳句じゃなくて、写真の話。好きな俳人なので、コスモス繋がりでただ紹介したかっただけです。すみませんです、いつもまとまりがなくて…。
というわけで。---ここからが本題---だよっ。
シルバーウィーク、急に思い立って、立川市にある昭和記念公園へ出かけた。ここはコスモス畑が有名で、そろそろ良い感じに咲いているんじゃないかと、カメラを担いでいく。
そして公園に着いてびっくり。広い公園が
人、人、人!。
人で埋めつくされているー!。入園料払うのに列に並び、園内の遊歩道は「ここは竹下通りか!」ってなぐらいの人の流れで、広い芝生の木陰はびっしりとテントが並ぶ。売店も長い列で、このあたくしがソフトクリームをあきらめたほどよ。
芝生では、子連れ家族やカップルが、お弁当食べたり、ボール遊びやバトミントンしたり、それぞれ楽しそうに過ごしていたけど、なぜかコスモス畑のまわりだけは私と同じくカメラ持ちの「ぼっち」率がきわめて高かった(笑)。
昭和記念公園にはコスモス畑が三つあって、ちょうど早咲きの品種ハッピーリングの畑がほぼ満開。すこーし小さめで、←写真のように、花の中心がリング状に濃い色になっている愛らしいコスモス。
実は、コスモス撮影は初挑戦。やさしい花なので、透過光でふんわりした写真が撮りたいなと思っていた。ところが、この日は、夏が戻ったような強い日差しで、イメージに近い写真がなかなか撮れず、あきらめて帰ろうか…と思った頃に、陽が傾いて、光が柔らかくなってきた。そして最後の1時間で、やっと撮れたのが、この奇跡の1枚。
ISO100 1/640 f5.6 EV-2/3 200mm
撮りはじめてすぐに気づいたのだけど、花って太陽の方を向いて咲くので、光が透けた花を撮ろうとすると、花の裏側から撮ることなってしまうのね…orz。この奇跡の1枚は、撮った時はまったく意識してなかったんだけど、ちょうど後ろにあった大きな木が黒バックになったおかげで、逆光のコスモスと、下にあるピンクのボケが、一段と映えた。
なんか、雰囲気あって、良い感じじゃ~ん。
こういうのを偶然じゃなくて、計算して撮れるようにならないとな(反省)。
コスモスで難しかったのは、①葉っぱがうるさくなってしまうこと。絞りをいつもよりちょっと開いて、望遠で撮影したものが、葉っぱがボケて比較的きれいに撮れていたかな。②揺れること。微風でもユラ~ユラ~しちゃうから、静止する時間が短く、風止み待ち時間が長い…。他の花より根気が要るかも。
コスモスのような花を撮ると、中望遠くらいの等倍マクロレンズがほしくなる…あ…。いかん!。あぶねーあぶねー。次に買うレンズはもう前々から決めているので、ガマン。
昭和記念公園のコスモスはまだまだ序盤。10月下旬まで楽しめるとのこと。10月上旬にはドワーフセンセーション、10月下旬にはイエロー系のコスモスが咲くみたいだよ。詳しくはHPへどうぞー>国営昭和記念公園公式HP。近々レンズ購入予定だから、新しいレンズでもう1回ぐらい撮りに行きたいなぁ。
ギャラリーをアップしたので、奇跡の1枚以外の写真も、もしよかったら見ていって下さいませ<(_ _)>。
(後日談)
翌日、美容院へ。担当の人が「お休み何してたんですかー?」と、美容院の定番質問をしてきたので(笑)、「それが、昭和記念公園に行ったら人だらけで…」と正直に答えたら。「ええっ!ボクも行きました、子供連れて」だって。
担当の方は男性だし、年も離れてるし、いつも話題で気を遣わせて申し訳ないなと思ってたんだけど、その日は「人が多くて、テント張る場所なくて大変だった」とか、「ソフトクリーム食べられなかった」とか、そんな話で2時間盛り上がり、半径500メートル内で2人も行ってるんだから、そりゃ混むわ…という結論に落ちついたのだった。