自BEER、再び。瓶詰め編

 先日、完成したペールエールを飲み会に持って行ったいったところ、炭酸の入りがちょっと弱かったのですが、失敗してもいいからまた持ってこーい!って言われ、へい、また作りまーす!(^-^)/と調子にのってしまったshimiです、こんにちは!。自BEERシリーズ、今日は後半。瓶詰めのお話。
 前半の仕込み発酵編はこちら>自BEER、再び。仕込み発酵編(2023.6.28)

ラッキング(澱引き)

 発酵が終了したら、ラッキング(澱引き)。発酵の過程で、ビールの底には澱がどんどん溜まっていくのですが、サイフォンで上澄みだけを別容器にそっくり移し替え、澱を取り除く工程です。

 私はこんな感じでやっとります(↓画像左)。これはスタウトをラッキングした時の写真。テーブル上にあるのが発酵が終わったビールで、下の方にちょっと見にくいけど、ベージュっぽい層=澱が数センチ積もってるのが、分かりますかね?。ビールにシリコンチューブを入れて、チューブの先っぽが澱につかない位置で固定しときます。
 空の容器をビールより低い位置にセッティングし、チューブのもう一方側からビールをすこし口で吸い上げてから、チューブの先を空の容器の底へ向けると、サイフォンの原理で、ビールが空の容器の方へどーっと流れていきます。こうして澱を残して、ビールだけを新しい容器に移し替えるんですね~。口には雑菌がいっぱいいるので、吸い上げるときは雑菌がつかないように、チューブにラップを巻いて吸い上げて、容器の底に戻すときにラップをサッとはずします。

 ラッキング、単純な作業だけど、一人でやると難しいのよ。二人の手があるとかなり楽なんですけどね~。でも大丈夫。孤高の見習い自ビール職人でも、失敗せずにラッキングできる秘密兵器を紹介しておくわ。
 shimiが、はじめて一人でラッキングした時、ビール側のチューブを右手で持って固定し、もう片方の手で反対側のチューブの先を持って吸い上げたのですが、両手が塞がってるので、吸い口のラップをうまく外せず、そうこうしているうちにビールどんどん流れてきて、待って待って、あ、思わず右手離しちゃった、いやーんチューブが澱につっこんだ、澱まで吸い上げてるじゃーん、待って待って、そうだチューブを指つまんで上に向けてビール流れるの止めればいいんだ、ぎゃあああ、こぼれたー!と大失敗してしまったんですねー(笑)。それで、いろいろ調べて導入したのがこの二つの秘密兵器ってわけ。ビール用じゃないけど、あるとないでは大違いの便利道具。

 秘密兵器1>観賞魚水槽の水替え用のチューブクリップ(画像右下)。チューブを挟んで、容器の縁に固定することができるクリップ。これでチューブを固定すると、両手が自由になり、作業がめっちゃやりやすくなります。
 秘密兵器2>ーラータイプのチューブクランプ(画像右上)。点滴なんかで流れる量を調整するアレよ。これを移し替える容器側のチューブの先の方にセットしておけば、親指でローラーを動かすだけで、簡単に止めたり流したり。ビール側のチューブ位置を微調整したいとか、何か対応したいときに、素早く、簡単に、確実にビールの流れを止められます。
 私は、この秘密兵器でラッキングが上手にできるようになりました。どちらもお安いので、ラッキングに慣れてない自ビール職人にはおすすめ。Amazonやモノタロウで買えますよー。

瓶詰め

 ビールづくりのクライマックス、いよいよ瓶詰めよ。澱引きしたビールに少量の砂糖を加えてから、瓶詰めします。密閉された容器のなかで、追い砂糖によって少しだけ発酵させ、 ビールを熟成させると同時に今度は炭酸ガスをビールに溶け込ませていくんですねー。

 私は、瓶ではなく、炭酸用ペットボトルを使ってます。理由は、①手に入りやすい、②炭酸が入るとペットボトルがパンパンに固くなってくるので、炭酸の入り具合が確認しやすい。瓶の方がカッコイイのですが、入手しにくいし、重いし、王冠を閉める打栓機も良い値段するし、炭酸の入り具合がわかりにくいです。初心者はペットボトルがおすすめ。
 炭酸用ペットボトルは、 コーラやサイダーを飲んだ時に、取っておいたやつで十分です 。食器用洗剤で洗い、キッチンハイターを水で薄めた液で消毒し、よく水洗いしてから使います。 ただ密閉しないといけないので、キャップだけは新品をネットで購入してます。

 瓶詰めはこんな感じのセッティング↓。私は、ビールづくり用の蛇口付きの容器を使っているので、コックをひねればビールが出てきてペットボトルに注げるのですが、注ぎ口にさらにボトルフィラーを取り付けてます。ボトルフィラーは先端がバネ付きの弁になっていて(画像右上)、先端を瓶の底に押し当てると黒い弁が上がって液体が流れ、離すと止まるっていう仕組み(画像右上参照)。いちいちコックをひねる手間が省け、入れる量の調整もしやすいので、これも見習い自ビール職人のお助けグッズ。
 サイフォンに慣れた人なら、こんな専用容器や道具使わなくとも、ラッキングと同じようにサイフォンで瓶詰めもできます。私にビール作りを教えてくれた人は、サイフォンで瓶詰めしてました。ラッキングの時に紹介したチューブクリップと、クランプがあれば、一人でもできると思います。

 右下の画像は、ペールエールの瓶詰めが終わった直後。この時点では指でペットボトルを押すとベコベコと凹みます。これを段ボールなどに入れ、直射日光が当たらないように置いておくと、瓶のなかでまた少しだけ発酵がすすみ、発生した炭酸ガスがビールに溶け込んでいきます。夏だと1~2週間ぐらいで、冬だと1ヶ月以上かかるけど、指でペットボトルを押しても凹まないくらい固くなり、キャップもちょっと盛り上がってきたら、炭酸が十分に入った証拠(゚∀゚)!。
 この状態になったら飲めますが、私は3週間~1ヶ月くらいおいた方が、味的にはまとまりがあって美味しいような気がするので、夏でも3週間は置きますかね。

 ペールエールの方は既に完成して、人に差し上げたり、飲んだりで、ほぼ飲んじゃいました。残り3本。早っ!。スタウトは、現在、瓶詰め熟成中です。
 ♪ちょうど時間となりました~完成編また次回~♪。  

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