火傷・傷治療の常識

火傷した。鍋の取っ手に肘をひっかけ、沸騰した煮汁をお腹にかけてしまったのだ。
すぐに流水で流したが、水疱にならずに、皮がつるっとむけた。これはヤバイと思い、ガーゼを軽く当て、保冷剤で冷やしながら、すぐに病院へ。
大したことはなかったが、病院へ行って良かったと思った。火傷の処置方法が、昔とずいぶんと変わっていたからだ。私は、しばらく冷やす→感染を防ぐため消毒→ぐじゅぐじゅ傷は乾かす→痂皮になれば、もう治ったも同然と思っていた。
冷やすまでは同じ。しかし、医者は、消毒しなかった。生理食塩水で洗っただけ。それから軟膏を塗り、絆創膏で保護した。そして、自宅での処置として、翌日からシャワーと石鹸で洗うこと(もちろんバスタブは禁止)、傷を乾かさないこと、絶対に痂皮にしないことを指示される。患部を覆う大きい絆創膏も、傷に直接当たるクッション部分は薄いフィルムのようなものがはってあって、湿った状態を保てるようになっていた。その方が傷の治りも早く、跡も残りにくいらしい。
そういえば、去年手術した時。お腹の手術傷の処置も、手術後4日は防水加工の絆創膏をずっと張りっぱなし。絆創膏をとって、抜糸した時、1回消毒しただけ。毎日シャワーでよく流すように言われ、傷にはシリコン製のシートをぺたっと貼って、湿度を保ちながら保護していた。傷にへばりついていた薄ーい柔らかい皮膚(確かに、赤褐色の痂皮にはならなかったような気がする)が、ぽろぽろと剥がれた後は、傷はかなりキレイに治り、驚いたのだった。
自分では、医療が発達した時代に育ってきたと思っていたが、こんな基本的な治療でも、ずいぶんと変わりつつあるのねと、軽くショックを受けた。
ネットで調べたら、この治療法は湿潤療法というらしい。詳しい説明があったので、参考までにリンクしておこう。→湿潤療法
言うまでもないけれど、深い火傷・傷は、すぐに病院へ行ってね

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