10月の映画鑑賞メモ

9日
デヴィッド・クローネンバーグ『デッド・ゾーン』,1983年,アメリカ,DVD
フランク・ダラボン『ミスト』,2007年,アメリカ,wowwow録画
17日
アンヌ・フォンテーヌ『ココ・アヴァン・シャネル』,2009年,フランス,ワーナー・マイカル・シネマズ
イジー・メンツェル『英国王給仕人に乾杯』,2006年,チェコ,パルテノン○○
24日
ルイス・ブニュエル『小間使の日記』,1964年,フランス,DVD
『デッド・ゾーン』
スティーブン・キング原作。感傷的な展開を極力抑え、主人公が、自分がなぜ能力を授かったのか、その意味を見い出していく過程に重点が置かれる。テンポが良いし、ベタベタしてないところに、かえって主人公の悲しみが滲むよう。
『ミスト』
スティーブン・キング原作、第2弾。某映画サイトでの評判を見て、wowwow放映を録画しておいた。これは拾いもの。怪物パニック映画ぢゃんと思って、お気楽に見ていたら、最後に衝撃。一瞬にして、哲学的宗教的な問題まで考えさせらる。
『ココ・アヴァン・シャネル』
よく知られたシャネルの波瀾万丈の人生かと思いきや、そこは淡泊。それより、彼女のデザイナーとしてのバックボーンに焦点が絞られている。シャネルが何を嫌悪し、何に美を見いだし、どうしてああいう服を作ったのかがよく分かった。オドレイ・トトゥが好演。
『英国王給仕人に乾杯』
小粋な作品。小さな国チェコの現代史を、小さな村出身の小さなジーチェと重ね合わせて描いていく。ジーチェの半生は政治に相当振り回されるが、本人はそんなのとは無関係な顔して、お金持ちになりたいとか、女の子と仲良くなりたいとか、自分の欲望のままに生きている。それがユーモアに満ちて、可笑しいだけじゃなく、ドイツに対しても、ソ連に対しても、チェコに対しても、図太い抵抗になっているところが凄い。ある意味、ノン・ポリって、最強の政治思想のように思えてきた。タイトルは、原題通り『私は英国王に給仕した』の方が批判精神が感じられて良い。何でも「乾杯」を付けりゃいいってもんじゃないでしょ。「乾杯」が付くタイトル多すぎてうんざり。
『小間使の日記』
しばらく人間不信に陥りそうだわ。。。

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