紙魚

紙魚を見た。条件によってはまれに大量発生することもあるらしいが、紙魚はちっこくて、すばしっこいから、あまりお会いできない虫だ。古本が大量にある我が家でも、2回目の遭遇である。ちなみに、私のハンドルネームは、いちばん好きな俳句、能村登四郎の「紙魚ならば…」(『歳時記』には大抵載っている)からいただいた。

部屋に戻って、バッグを床におこうとしたら、小さな銀色のものが足下をササササと動いていった。

あっ。紙魚だー。

逃さないように追いかけ、白い紙の上にそっとのせて、しばらく眺めていた。白銀色で、3-5ミリぐらい。別名、雲母虫。ダンゴムシを平たくして、スマートにしたみたいな形。名残惜しいが、蔵書を食べられるのは困るので(どこかに潜んでいて、もうけっこう食い荒らした後だと思うが)、外へ逃がした。

なんか良いことあるかもしんない。

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