とうとう自家製天然酵母

とうとうやっちまいました。自家製天然酵母。

パンをつくりはじめた時から、何となく目指したい味があった。このblogでも何回か登場してるが、近所のパン屋である。本当に小さなお店で、この辺りでも知る人ぞ知る隠れ家的パン屋だったんだけど、最近ではwebや全国版の雑誌でも紹介されているのをよく目にするようになった。前にも増して、店の前の行列が長くなり、予約しても買えるのは10日-2週間後である。カンパーニュ、バケットなどハード系パンが中心で、はじめて食べた時は今まで食べてたパンとは全く違う食べ物だわ…と思ったぐらい、美味しさに感動した。この店は自家製レーズン酵母を使っている。
今まで使ってみたドライイーストや有機天然酵母でも、それなりに美味しく、満足してたけれど、この店の味を思い出すと、途端に物足りなさを感じてしまうのである。やっぱり天然酵母じゃないと、目指すパンの足下にも及ばない。酵母づくりには良い季節になってきたこともあって、自家製レーズン酵母に挑戦してみることに。カスピ海ヨーグルトは1週間で、糠床は1ヶ月足らずでダメにした女が酵母つくりますよ(笑)。

110520kobo1.jpg110524kobo2.jpgまずは酵母エキスづくり。レーズンと水を熱湯消毒した瓶に入れ、放置する。6日目にはレーズンが全部浮き、右の状態に。瓶に耳を近づけるとジュワジュワジュワと音がして、蓋を開けると、シュポッとガスが抜け、勢いよく泡立つ。白ワインのような香りがする。なめると、甘さとほんの少し酸味。

さらにこのエキスと小麦粉+水を毎日少しづつ合わせて発酵させ、パンの元種を起こしていく。それが下の写真。左は、最初にレーズンエキスと全粒粉を混ぜた状態、右はその後3回ほど小麦粉を継ぎ足しながら発酵させた状態。気泡が大きくなって、発酵が活発になってきたのが分かる。ちょっと食べてみると、甘みと旨みがある感じ。香りはフルーティ。参考にした本の写真を見ると、もっと気泡が大きくて、酵母が瓶の上のほうまで上がっているんだけど、私はこれでいったん完了することに。酵母のご機嫌取りはもう疲れました(笑)。レーズンエキスを作り始めてから10日。長い道のりだったが、やっとパンを焼ける準備が整った。

考えて見れば、パン作りで人間がすることって、粉と水を混ぜるところと、オーブンに入れるだけで、あとは酵母頼み。酵母をうまく培養することがパン作りの要なのかも。
さて、これでいよいよパンを焼いていくぜ!。

参考にした文献は、高橋雅子『「自家製酵母」のパン教室』(パルコ)。私が見た本の中では、酵母づくりはこれが一番詳しかった。この他、寺田サク監修『おいしい天然酵母パンが丸ごとわかる本』(枻出版社)。

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