季節はずれのシュトレン

シュトレンはドイツのクリスマス菓子で、酵母を使って作る。
昨年の12月。シュトレンを作るための研究に明け暮れるうちに、クリスマスが過ぎてしまった。っていっても、いろんな店のシュトレンを食べまくって体重増やしただけなんだけど(→紀ノ国屋シュトレン2011年12月27日参照)。
そんな研究成果を活かすべく?、先月、シュトレン作りに挑戦した。シュトレンと一口に言っても、店によってかなり違いがあり、レシピを検索しても、材料や配合、作り方もいろいろ。私は、ドイツパンらしいどっしりとした生地で、フルーツたっぷりのシュトレンを作ってみたかったので、

ドイツパン職人みちえ様のHP Michie’sBackstube
(シュトレンレシピhttp://www.geocities.jp/deutschebaeckerin/KondiDE/Stollen.html

を参考させていただいた。みちえ様のHPは、シュトレン以外にも、本格的なドイツパン、お菓子のレシピもたくさん。写真も分かりやすくてオススメ。

120206stollen.jpg手に入りにくい材料をちょこっと変更したが(生イースト→有機天然酵母、小麦粉タイプ550→準強力粉など)、ほぼレシピ通り。
シュトレンは焼いた後、冷蔵庫で熟成させる。焼きたては生地がパサッとしているが、熟成させるとしっとりとしてくる。1週間後ぐらいから食べ頃。写真は作ってから10日後ぐらい。
自分で言うのもなんだけど、紀ノ国屋のシュトレンより、

うまいっ

生地はどっしりと重い。生地の甘さが控えめで、たっぷりフルーツの甘さがぐっと引き立っている。そして、甘~くスパイシーな香り。←ここが買ったシュトレンとのいちばん違ったところ。買ったシュトレンは、日本人好みに合わせているのだと思うけど、香りがどれも控えめで、シナモンがうっすら香る程度だった。
このシュトレンには、バニラ、シナモン、カルダモン、ナツメグ、コショウが入っている。作っている時は、ナツメグってハンバーグの匂いだし、カルダモンってカレーの匂いだし…コショウ?と不安だらけだったのだが、これらが混ざると、とても良い香りになる。スパイスの名前だけを並べると、強烈な香りを想像してしまうが、バニラとシナモンの甘い香りが前に出てきて、そこにナツメグやカルダモがちょこっと、コショウがかなーり遠慮がちに顔を出すって感じかな。強すぎず、ほどよい香り。シュトレンに入れるスパイスは、シュトレンスパイスと呼ばれ、ドイツでは各家庭の配合があるみたい。
レシピ通りに作っても自分の好みと合わなかったりすることもあるけど、これは私の好みだった。作り方も、基本はパン作りと同じでそれほど難しくはなかった。ただ、水分量がかなり少ない固い生地なので、普通のパンよりはこねるのに力がいる。 

昨年12月からシュトレン研究をつづけてきて分かったことは、自分で作った方が安くて美味しい!。
シュトレンって、買うとけっこう高い。H王子でちょっと名の知れた洋菓子屋では15センチくらいのが6000円!。もちろん買わなかった、というか買えなかったけど(涙)。店にもよるけど、だいたい平均して写真と同じぐらいの大きさの小さめのシュトレン(約300~400グラム)が、安くて1500円ぐらいかな。
ちなみに、このレシピだと300グラムが4個できる。日持ちがするし、毎日、コーヒーと一緒にチビチビ食べてるけど、まだ2個も残ってるぜ。へへへーん。もうしばらくシュトレン楽しめそう。

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