1月の映画鑑賞メモ

ピーター・イエーツ『ヤング・ゼネレーション』1979,アメリカ,DVD。
青春映画。高校卒業後ブラブラしている4人の若者が主人公。将来の選択を先延ばしにしたい気持ちの一方で、劣等感をつのらせたり、焦ったり、終わろうとする青春の最後の輝きや、だれもが通り過ぎる道を爽やかに描き、一気に見せてしまう。青春映画の王道にして名作。

アンジェイ・ワイダ『灰とダイヤモンド』1959年,ポーランド,DVD。
この映画の凄さがやっと分かった。ドイツ降伏の日。勝利に酔うソ連共産党の権力者たちと、ゴミのように死んでいく国内軍ゲリラの若者の鮮烈な対比。果たして、どっちが灰で、どっちがダイヤモンドか?。映像演出の素晴らしさを挙げたらキリがないほど。今まで見た映画のベスト3に入る。

アンジェイ・ワイダ『地下水道』1957年,ポーランド,DVD。
地下水道に追い詰められたレジスタンス兵士たち。どこにも出口がない絶望は、ドイツ・ソ連から侵略されたポーランドの歴史を象徴しているかのよう。本作を見ると、『灰とダイヤモンド』『カティンの森』の理解もやや深まる。

フランシス・フォード・コッポラ『カンバセーション』1974年,アメリカ,DVD
カンヌ映画祭、パルムドール受賞作。プロの盗聴屋が犯罪に巻き込まれていくサスペンス。立場が知らない間にまったく正反対になっている。その連続。盗聴屋が盗聴される側へ、犯罪を阻止しようとして犯罪に利用される側へ(何気にネタバレ)…。その重苦しい不安感,緊張感が、映像、演技、音楽、あらゆるところからにじみ出てくる感じ。主演のジーン・ハックマンがいいねー。ハリソン・フォードが影の薄い役でちょろちょろしてて、びっくり。

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