アルカスイス互換って何だ?。

今、クイックシューの過渡期のような感じがある。クイックシューのタイプ・規格って各社いろいろあるけど、それがアルカスイス互換という流れが出てきたように思う。

私もつい最近までアルカスイス?、それ流行のお菓子ですか? ってぐらい何も知らなかった。
三脚の買い換えを検討していたところ、カメラに詳しい方から「アルカスイス互換がいいよ~」とのアドバイスを小耳にはさんで、自分なりに調べてみたけど…。ネットに情報があることはあるけど、通向けというか、マニア向けというか、アルカスイス互換ってのが何たるかを分かっていることを前提にした改造レポートやブログばかりで、なかなか理解できなかった。私のようなど素人で、これから三脚や雲台の購入を考えている方も思うので、素人なりに分かったことをまとめておくことにした。
アルカスイス互換ってのは、クイックシューのひとつ。アルカスイス社のクイックシュー機構を採用した雲台やクランプ・プレートのこと。もうちょっと詳しく説明すると。

三脚の雲台にカメラをセッティングする時、二つの方法がある。ひとつは直留め。雲台のネジをカメラ底面のねじ穴に直接差し込んで固定する。安定性はいいけど、着脱がめんどい。
もうひとつはクイックシュー。↓下の写真は、私の一脚(Velbon)に付けているクイックシュー。
雲台のカメラ台(クランプ)が凹型になっていて、カメラ側のネジ穴にはこの凹みにピッタリとはまるプレートを着けておき、レバーやスクリューなどでワンタッチで三脚に固定できる。着脱は簡単だけど、安定性が悪く、ガタが出やすいという欠点がある。各社ごとに機構や規格が異なっていて、互換性はない。

しかし、近年、アルカスイス(Arca-Swiss)という雲台メーカーのクイックシューは安定性が非常に良いということで、急速に広まりつつある。言葉で説明するのが難しいのだけど、一言でいうなら、アルカスイスは蟻溝型のクイックシュー。左の写真は、Wikipediaから拝借したアルカスイスの雲台(Arca-Swiss Monoball Z1 dp)の写真。美しい雲台ですね~ウットリ。
←へたくそだけど、断面を図にするとこんなイメージ。
カメラ台・クランプ(黒)の方は、断面を見ると「ハ」の字に溝が切ってあって、カメラ側には「ハ」の字型の出っ張りがあるプレート(グレー)を取り付けて、サイドからスライドさせてクランプにはめ込み、さらに溝の斜辺の部分(図でいうと赤いとこ)がスクリューやレバーで稼働して、万力を締めるように両側から面でがっつりと押さえ込む構造になっているので、ガタが出にくい。
とはいえ、アルカスイスの雲台はものすごーく高くて、ざっと10万円コース。庶民は雲台だけにそんなに金は出せないぜとあきらめ…なくても大丈夫。アルカスイス社と同タイプのクイックシュー機構を持つ雲台や、簡単にアルカスイスタイプのクイックシューに交換できるパーツがいろんなメーカーから、安くはないけど庶民にも手が届く価格でたくさん出まわりはじめ、世間では、
ぶっちゃけアルカスイス社のクイックシューを真似っこした雲台やパーツを総称して「アルカスイス互換
と呼んでるみたい。
「アルカスイス互換」とか、「アルカスイスタイプ」とか、「アルカスイス規格」などとして売られている場合、異なるメーカーのものでもクランプ、プレートにはほぼ互換性があるみたい(次回レポートするように、私もアルカスイス互換に改造したのだが、クランプとプレートは別メーカーだけど特に問題なし)。
今年の春頃にGITZOジッツオという三脚&雲台の世界的トップメーカーがアルカスイス互換の雲台を発売して、ついにあのジッツオもかっ!って感じでネットでは話題になったけど、ジッツオがアルカスイス互換の雲台を発売したとなると、アルカスイスタイプのクイックシュー時代が到来しそうな予感。

で。私のことに話を戻すと。
カメラやらレンズやらでガッツリ貯め込んだYバシポイントをはき出して、わずかな出費で古いモデルのジッツオの三脚をGetできたのだが、アルカスイス互換なんていう最近のパーツは付いてないから、これをアルカスイス互換に改造してみることにした。改造についてはまた次回。

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