「パンシェルジュ検定」3級・2級受験レポート

先日、第16回「パンシェルジェ検定」の3級と2級を受けてきたぜ。
公式HPによると、パンシェルジュとは「奥深いパンの世界を迷うことなく案内できる幅広い知識を持ってる人」だって。
私も、そんな人だと証明されたい!
という理由で受験に踏み切りました(笑)。「パンシェルジュ」これから受ける人もいるかもしれないので(いるの?)、参考までに検定レポート。

「パンシェルジュ」は1級~3級まで(1級は2級合格が前提)。これ以外にもパンに関する資格はいくつかあるのですが、実務経験が必要なプロ向け資格(パン製造技能士)だったり、講習を受けるのに十万単位のお金がかかる資格だったりします。そんななかで「パンシェルジュ」は、唯一、素人でもレベルに応じて気軽に挑戦できる資格
費用は受験料+テキスト代で、概ね3級は6000円、2級は8000円、1級は1万円くらい。3月、9月の年2回実施で、受験申し込み締切日は約1か月前。次回の検定は9月9日、締切日は8月6日です。受けたい人は公式HPをチェック!。
公式HPはこちらhttps://www.kentei-uketsuke.com/pancierge/

試験会場は、札幌、仙台、東京、横浜、名古屋、大阪、岡山、福岡。 東京の試験会場はいくつあるのか分かりませんが、私は、新小岩駅近くの聖栄大学でした。会場は、10日前ぐらいに受験票が届いてはじめて判明。全国8会場だと、受験のために宿泊が必要になる人もいるだろうし、ここはもうちょっと早く知らせてほしいところ。東京は、調理系の専門学校や大学が会場になることが多く、いつも同じではないみたい。私は2級・3級併願の教室で、50-60人くらい。ぱっと見、20代~30代くらいの女性が多くて、男性は2-3割くらいだったかな。

出題内容は、ほぼテキストから。第16回検定の出題と公式テキストとの対応関係は以下の通り(数え間違いがあるかもしれません)。問題は4択で100問、マークシート式。3級は60分、2級は70分。途中退出不可、問題は持ち帰りOK。

3級
第1章パンの歴史 8問
第2章パンの種類と分類 21問
第3章パンの材料と道具 38問(材料34問 道具4問)
第4章パンの製法 9問
第5章パン作りの工程 18問
第6章パンをおいしく食べよう 2問
第7章食品衛生 4問
その他どこに記載してあるか分からない 1問

2級
第1章パンのマーケット 15問
第2章パンのトレンド 13問
第3章小麦を学ぶ 24問
第4章パンの世界が広がる材料 8問
第5章パン作りの工程2級編 22問
第6章パンとのコンビネーション 8問
第7章天然酵母を知る 10問

試験対策は公式テキストを隅から隅まで読むこと。ページの下の方に小さーい字で書いてある脚注からも、本文と同じ扱いで出題される。えっ、そこから出す?みたいな問題も数問あり。
また、公式テキストには過去問が50問しか載っていないけど、実際はその倍の100問。一問一問じっくり考えている余裕はないです。私はまず分かるところだけをざーっと解答して30~40分、選択に悩む問題をじっくり考えながら解答して、見直しをしたら、もう時間切れ。私はまったく分からない問題はなかったけど、3級は5-6問、2級は10問くらいが、2択までは絞れるけど、どっちかで悩む~というパターンだった。「パンの世界を迷うことなく案内できる」までになるはまだまだっすね

パン作りが趣味で、これからパンシェルジュを受けようと思ってる人に、傲慢にもちょっとしたアドバイスを
私はしょっちゅうパンを作ってるにもかかわらず!、製法と工程の分野で、3級で2問、2級でも2問も間違ってしもた。それは、自分のパン作り経験から得た知識と、テキストの記述にズレがあったから。
パン作りは、基本原則から大きく外れなければ、自分が目指したいパンを作る方法には選択の幅があると思うんです。どういう製法をとるか、工程でどう工夫するか、そこを自分なりに考えるのもパン作りの面白さで、テキストの記述も正しいけど、私の経験から得た知識も間違ってないんです、多分。でも、
試験では正解は一つ!
公式テキスト(たぶん問題も)は、ホームメイド協会という大手料理教室が監修してるんですが、テキストに書かれているやり方・考え方が正解で、それ以外すべて×になります。公式テキストが「白」と言ったら、ほかにも黒や赤という答えがあったとしても、正解は「白」だけ。

例えば、私が間違えた3級問題。
次のうち、低温で長時間発酵させる「長時間発酵」が向いているパンはどれか?
①デニッシュ
②スコーン
③バゲット
④ライ麦パン

②のスコーン以外は、低温の長時間発酵で作ることが可能。でもライ麦パンは長時間発酵させると生地がだれやすいから、たぶん答えは①デニッシュ、③バゲットのどちらか。ここまでは絞れたのですが…。低温長時間発酵だとバゲットは旨みが引き出される。デニッシュはバターが溶けないように生地温度を低く保つ必要があるため、低温で長時間発酵させて作る。私はどっちも低温長時間発酵で作っているし…と、悩んだ末に①デニッシュを選択。バゲットは低温長時間発酵以外にも美味しく作る方法はあるけど、デニッシュは生地が低温じゃないと作るのが厳しいだろうと判断したからなんですが、たぶん正解は③バゲット。公式テキストを読み返したら「フランスパンやカンパーニュなどのハード系パンに向いている」と書いてあり、デニッシュとは書いてなかった。。。orz。私としてはデニッシュだってありでしょー(小声)といいたいのですが、ダメなものはダメですよね(´・ω・`)。

特に、自分でパンを作ってる人は、製法や工程はだいたい分かるわーとテキストを斜め読みしている人もいるかと思いますが(←ハイ、私のこと)、検定では自分の経験は封印。テキストに書いてある製法や工程に沿って解答しなきゃならない。むしろ、テキストを読み込んで、自分のやり方とどう違うのか、細かいところまでチェックしておくぐらいしておいた方がいいぐらいかも。

結果発表は5月上旬。結果報告はまたその時に。2級が合格してれば、次は1級に挑戦します!(←検定に文句いってる割にはやる気まんまんである)。

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